アトピー性皮膚炎とアレルギー性結膜炎の講演会にて |
6月30日の講演会の2番目の話題は、「アトピー性皮膚炎の新しい話題と皮膚のライブイメージング」という題で、京都大学皮膚科の准教授のお話でした。
アトピー性皮膚炎の発症する機序について、1)皮膚バリアの機能異常であること、2)患者の方に免疫的・アレルギー学的な異常があること、3)かゆみの異常が強いこと、の3つの大きな要素について話していただきました。
皮膚バリアの機能異常と免疫学的な異常については、最近の研究では「フィラグリン遺伝子の異常」が大きく取り上げられているようでした。
この遺伝子の異常が一部の方に認められ、この異常により患者さんの皮膚のバリア機能に異常をきたし、カサカサの肌になり、皮膚の保水性(水分やうるおいを保つ能力)が落ちて、その結果かゆみも強くなってきて、湿疹の変化が起こり、アトピー性皮膚炎の状態になってくるということのようです。
この遺伝子の異常はアトピー性皮膚炎のみならず、気管支喘息や食物アレルギー、アレルギー性鼻炎などの発症にも関与するそうです。
また皮膚のかゆみが強く、その結果何回も何回も掻き壊してしまうと、皮膚の細胞からアトピー性皮膚炎になりやすい物質(TSLP、TARC/CCL17などと呼ばれているものです)が多く産生され、さらにそれがアトピー性皮膚炎を悪化させるということも分かってきたようです。
まとめますと、アトピー性皮膚炎は皮膚のバリアの機能異常によって起こる病気で、それがかゆみなどの症状で皮膚を強く掻き壊して、さらに皮膚のバリアの機能異常を増悪させる悪循環が、なかなかアトピー性皮膚炎が治らない要因といえそうです。
アトピー性皮膚炎を治すには、皮膚のケアとかゆみのケアがまず第一と言えるでしょう。
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