日本小児アレルギー学会より:小児喘息の診断と治療のあれこれ(学童・生徒編) |
今回の学会での小児喘息の話題を、少し上げてみることに致しましょう。
年長児(学童・生徒)での気管支喘息の長期管理では、運動をするかしないかによって、喘息の治療経過が変わるようです。
男子では運動することが多くその結果薬の変更や治療の追加が多くなるようです。
しかし運動をする機会が多いお子さんほどより細やかに治療を見直して継続ゆくので、その結果治療効果が高いそうです。
運動誘発性喘息はなかなか理解されづらいものですが、運動クラブでの喘息の状態を見極めることが必要ですね。
また長期間にわたり喘息の治療を続けてゆくお子さんの中では、思春期まで喘息の治療を続けなければならないお子さんでは自立できていない傾向もあり、
思春期からは本人がしっかりと自分の喘息の状態を理解して説明できるように促す必要があるとのことでした。
最近では喘息のお子さんにも吸入の薬を使用することが多くなりましたが、
その中でもステロイドと気管支拡張剤が2種類含まれた合剤と呼ばれる吸入薬の使用で、肺機能の改善もよく、運動誘発性喘息にも効果が高いとのことです。
オリンピック選手の約1割は喘息を持っている方ですが、のようなお薬を使用することにより、喘息のお子さんでも世界的なアスリートも夢ではないですね。
しかしながらこのような有効で便利な吸入薬も、吸入の仕方次第で効果がかなり違ってくるデーターが多く報告されています。
場合によってはうまくできる人と吸入が下手な人では効果は2~3倍も違うこともあります。
もしお子さんが喘息の吸入薬を使用していらっしゃったら、今一度しっかりとした吸入の仕方が出来ているか、主治医の先生に診てもらうとよいでしょうね。
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