予防接種(ポリオ不活化ワクチン、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンなど)の講演会にて(2) |
一昨日のブログにて、ポリオ不活化ワクチンについてお話いたしましたが、
早速昨日の新聞各社に、「一種類のポリオ不活化ワクチンが承認されたので、今年の9月から定期接種に(無料で、日本中の全員のお子様に接種することが出来る予防接種です)使用する準備を進めている。」との記事が載りましたね。
ここで詳しくご説明しなければならないのは、今回承認されたワクチンは、数種類あるポリオ不活化ワクチンの一種類だということです。
実は、今現在承認待ちも含め、ポリオ不活化ワクチンは、3種類のワクチンの種類があります。
今回のワクチンはそのうちの「ポリオ単価(単独)ワクチン(サノフィパスツール社製)」というワクチンで、ポリオ単独に対してのワクチンです。そのほかの承認待ちのポリオ不活化ワクチンには、ポリオ+三種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風)ワクチン(4価(混合)ワクチンと言います)が有ります。
将来的にはこの4価ワクチンが主流になるかと思われます。何故かというとこのワクチン一本でポリオと今までの三種混合ワクチンがカバーできて、一回の接種で済むからです。
それでは、この両者のワクチンをどのように使い分けるかということになりますが、まだ一回も三種混合ワクチンを接種していないお子様は、この4価ワクチンを4回接種することにより今までの3種混合ワクチンは接種しなくても済むことになります。
もうすでに何回か三種混合ワクチンを接種していて、ポリオワクチンは接種していないお子様は、この4価ワクチンを複数回にわたり接種すると、接種した部位の腕の腫れなどの副反応が強く出やすくなるため、4価ワクチンは接種せず今回承認された単価ワクチンを接種する方が望ましいことになります。
以上のことから、他のワクチンも含め今までのワクチンでは年齢によりワクチンの回数が違うだけでしたが、ここでお話した数種類のポリオ不活化ワクチンは年齢により、そして三種混合ワクチンをすでに接種しているかいないかによって、使用するワクチンの種類も回数も異なるため、そのお子様に合ったポリオ不活化ワクチンと回数を考えなければなりませんので、接種する前などに、詳しく医療機関で説明を受けた方が良いでしょうね。
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