ロタウイルス胃腸炎予防の、新しいワクチン(商品名:ロタリックス内服液)について |
乳幼児の胃腸炎の最大の原因はウイルス性胃腸炎ですが、その中でも最も頻度が多くかつ重症になりやすいものが、ロタウイルス胃腸炎です。
この胃腸炎は、世界中のほぼ全員が5歳までに一度はかかるといわれるくらい頻度の多い病気です。
先日、院内でこのロタウイルス胃腸炎に予防効果があるワクチン(商品名:ロタリックス内服液)についての説明会がありました。
このワクチンは、海外では数年前から接種が行われており、120か国以上の国々で接種されていますが、日本でもやっと接種できるようになり、11月中旬に発売予定です。
接種方法は、生後6週(生後1か月半)から生後24週(生後6か月)までの間に、4週間以上の間隔をあけて2回接種します。このワクチンは内服液ですので、お注射ではなくポリオワクチンのように飲むワクチンです。
BCGやポリオのワクチンの接種からは4週間以上、b型インフルエンザ菌ワクチンや、肺炎球菌ワクチン、3種混合ワクチンの接種からは1週間以上空けばこのワクチンを飲ませることが出来ます。
副反応として目立ったものはなく、ぐずりが7%、下痢が3%などです。
このワクチンは、公費負担のある上記のワクチンと違い、接種費用は自費になりますが、現在のところ接種費用がどのくらいかは未定です。参考として海外では100ドル(日本円にして8000円くらい?)程度だそうです。
ロタウイルス胃腸炎は、毎年冬から春にかけて流行しますが、この流行に間に合うように発売されることになり、小さな赤ちゃんには朗報です。願わくば、高価なワクチンですので、ヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンのように、公費負担で無料になることができると良いですね。
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