注意欠如多動性障害(AD/HD) |
注意欠陥多動性障害といわれることもあります。AD/HDで受診が必要なお子さんは4〜6%といわれており、クラスに必ず数人はいるという計算になります。
【AD/HDの症状】
多動・衝動・不注意症状の組み合わせにより、多動衝動型・不注意優勢型・混合型の三つに分けられます。
*多動の症状
不必要な立ち歩き・しゃべりすぎ・座っていても体のどこかが動く・せき立てられるように動くなど。
*衝動の症状
順番を待てない・話に割り込む・よく考えない行動・人の物に悪意なく手を出すなど。
*不注意の症状
話しを聞いていない・忘れ物なくし物が多い・片づけができない・課題を最後までできない・課題をやり遂げるのに時間がかかりすぎる・(登校)準備などで声かけしないと進まない・気が散りやすい・時間を見積もれない・字が汚いなど。
多動に関する症状は高学年くらいから目立ちにくくなりますが、不注意に関する症状は残りやすいといわれています。不注意症状は、知的障害がないのに学業不振をきたすこともあり注意が必要です。合併症としては、チックや睡眠障害、夜尿、不器用などが知られています。
【AD/HDへの対応】
注意が逸れにくくなるような環境への配慮、目線をあわせて一度に一つの指示、感情的に怒らない(冷静そうに叱る)、望ましい行動を見逃さずに子どもにわかるように認めていくなどといった生活上の配慮をしていく必要があります。
前頭前皮質の機能障害が原因ということがわかっていますので、前頭前皮質の機能を整えるお薬があります。
お薬の使用目的は、症状を幾分緩和しながら適切な行動様式や子どもの自尊感情を引き出して、将来的にはお薬を中止しても自分でAD/HDと上手くつきあえる力をつけていくことにあります。
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