小児呼吸器疾患シンポジウムに参加して:2)子どもさんの長引く咳について |
シンポジウムの2番目の演題は、東海大学医学部小児科の教授の望月博之先生のお話でした。内容は、子どもさんの長引く咳についてです。
長引く咳は俗に"慢性咳嗽"とも呼ばれ、しつこい咳のために病院を受診される方が時々見られますが、この際に気をつけなければならないことと、考えられる病気についてのお話でした。
小児でも大人と同じように、慢性咳嗽についてのガイドラインがありますが、診察の際に特に注意しなければならないのは、どのような咳が(湿った咳か、乾いた咳か)、一日の中でどの時間帯に、いつくらいの期間が持続するのかという事を丹念に調べることです。
そして実際の診察の時には、胸の音を詳しく聴き、ぜーぜーなどの喘鳴が入らないかどうかの確認も必要になってきます。
頻度の多い病気としては、風邪、喘息、蓄膿症、胃食道逆流症、心因性、タバコなどですが、これらの病気の咳を見分けるために、"湘南カフカ"という、咳のときの周波数を検出する検査機器を開発されて、実際の病気のお子さんでどのように違うかを示されていました、それによりますと、心因性や喘息、風邪の咳などの見分けがある程度できるようです。
それにより的確な治療法の選択ができますね。
たかが咳ですが、長引く咳や夜間の咳は、周囲の家族の方も辛いので、このような新しい知見が多く出てきて、早く実際の診療の場面で役立てることができるようになると良いですね。
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