北海道の小児科の学会にて:溶連菌感染症の重症例について |
昨日の日曜日(3月11日)に旭川で、北海道の小児科医の学会がありました。
感染症や、神経の病気、成長の異常、食物アレルギーの治療、心臓の病気、事故などの演題の発表がありましたが、目に付いたのが、重症の溶連菌感染症の演題でした。
溶連菌感染症は子供さんの、のどのばい菌による病気(細菌感染症と言われます)の中で一番多い病気で、小児科の外来の中でも、発熱やのどの痛みなどで受診される時にはポピュラーな病気ですが、この細菌による重症の病気の報告が相次ぎました。
一般的にはこの細菌の感染症にかかっても、発熱やのどの痛みなどで受診され、診断後抗生物質を使えば、2~3日くらいで症状も良くなり、決められた日数の抗生物質を飲めば、ほとんどの方が治る病気ですが、今回の報告では、この細菌が体内に入り、意識障害や血圧低下などのショック症状になって 集中治療 という治療のため長期の入院が必要になったり、腕や足が細菌で腫れて外科的な処置が必要になったり、骨にもばい菌が入り数週間の抗生剤の治療が必要な報告がありました。
また、注意しなければならない例として、3か月のお子さんの報告があり、家族の方がそのばい菌を持っていたため小さなお子さんにうつってしまった家族内感染の例もありましたので、お母さんやお父さんの症状にも注意しなければならないということを改めて強く感じました。
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