旭川市小児科 医療法人社団 土田こどもクリニック


日本小児科学会北海道地方会にて(2:ロタウイルス胃腸炎の症状)



 先日の札幌での小児科医の学会での身近な病気でのお話では、ロタウイルス胃腸炎に関する演題もありました。旭川でも現在、胃腸炎が流行っていますが、そのほとんどがノロウイルスによる胃腸炎と思われます。しかしながらお子さんの胃腸炎ではこのノロウイルスは2番目に多い原因で、一番多い胃腸炎の原因はロタウイルスです。ロタウイルスは通常春先にはやることが多く、一般的にノロウイルスによる胃腸炎よりも重症になりやすく、そのためワクチン(商品名:ロタテック、ロタリックスなど)が開発され、当院でも多くの小さなお子さんに接種しております。ロタウイルス胃腸炎は最初の感染ほど重くなりやすく、のちに何回もかかって徐々に軽症になってゆきます。この重症の時には脱水やけいれん、脳炎なども起こりやすく、特に小さな赤ちゃんに多いので、もしこの病気にかかってしまったら十分な症状の経過観察が必要になってきます。今回の演題では4歳というもう赤ちゃんの時期ではないやや大きなお子様がこのロタウイルス胃腸炎にかかってしまい、急激に腹痛や不機嫌、ぐったりした感じ等があらわれて、検査の結果"膵炎"という重い病気になっていたとのことでした。幸い入院して色々なお薬を使って無事に回復し元気に退院されたようです。この膵炎という病気はロタウイルス感染症でもごくま稀にしか起こりませんが、重い胃腸炎の時には注意しなければならないということでした。
 ノロウイルス胃腸炎でもロタウイルス胃腸炎でも治療法は同じで、一番大切なことは下痢や嘔吐、食欲不振による脱水を防ぐことなので、電解質を含んだ水分を積極的に与えることですが、あまり水分が摂れなかったり、腹痛や下痢・嘔吐がひどい時はすぐに小児科を受診してください。



 



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