おねしょ(夜尿症)を治そう |
おねしょ(夜尿症)についてのお話は、今回でとりあえず最後になりますが、今までのお話の中では、具体的な治療について触れられていませんでしたので、今回は治療について、少し詳しくお話いたします。
7月27日の前々回のブログでは、飲むホルモン剤のお薬が、新しく発売されたことをお話いたしましたが、では夜尿症の治療とはどのようにするのかということになります。
まず第一は、前回にもお話しましたが、日常生活でのご家庭で出来る対策です。この生活の大きな五つのポイントは、
1)無理やり夜中に起こさない(夜尿症だからといって、夜中にむやみに起こしておしっこをさせようとすると、夜尿をしにくくする抗利尿ホルモンというホルモンの分泌が減るために夜尿が一層悪化します。)
2)水分の取り方に注意する(夕食は塩分を多く取りすぎないようにし、なるべく寝る前の2時間以上前に終わらせて、その後はなるべく水分を取らないようにする。その前の時間帯の日中に必要な量の水分を取るようにします。)
3)規則正しい生活(夜ふかしや不規則な生活は夜尿を悪化させるので、早寝、早起き、決まった時間の食事の習慣をつけましょう。)
4)冷えしょうの改善(寝る前に入浴などで体を温め、寒さが厳しい季節には布団を温めておくなどして、手足が冷たくならないようにしましょう。)
5)おしっこのがまん訓練(膀胱を大きくするために、おしっこのがまん訓練が必要です。トイレに行きたくなったときにでも、少し注意をそらすなどして、おしっこをするのをなるべく我慢させるようにしましょう。)
以上の対策を行っても夜尿が改善しない場合には、
お薬1:抗利尿ホルモン剤などの、ホルモンで尿量を少なくする飲み薬、2:抗コリン剤などの、膀胱の機能などを安定させて膀胱の尿量を増やす飲み薬、3:三環系抗うつ薬などの、上の二つの作用を合わせ持った飲み薬など)を使用して、夜尿を改善させたり、アラーム療法(パンツに水分を感知するセンサーを取り付け、おしっこの水分を感知するとアラームが鳴り、排尿を抑制する一種のがまん訓練のようなもの)で夜尿を改善させるような治療法があります。
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