先月末に福岡で開催されました、日本小児アレルギー学会の学術大会に出席してきました。
一日目の午前中では、教育講演5での「環境整備と薬物療法:どちらを重視していますか」という講演を興味深く聞くことが出来ました。
アレルギー疾患にとっていかに環境整備が重要か、特にダニ、ホコリに関しては殆どの患者さんでこれらが悪化因子になっているので、薬物療法に頼り切らずに、環境整備として室内のダニホコリの少ない環境をいかに維持させるか、
またペットについてもそれがアレルギーの悪化因子となり、薬物でのコントロールが難しい場合は、適度の制限させる必要性があることなどが力説されていました。
さらに、家庭環境で問題になるのは、タバコの影響です。タバコはそれを吸っている人の健康の害だけではなく、同居されている家族・子供への影響が強く、喘息を持っているお子さんの家庭では、強く禁煙をすることを力説していました。
最近の傾向として、ロイコトリエン受容体拮抗薬、吸入ステロイド薬、長時間作動性の気管支拡張薬など薬物療法での有効性の高いものが、いろいろと小児にも使用されてきていますので、以前に比べて重症の喘息の患者さんが少なくなってきましたが、これらの薬物療法と並行して、さらながらアレルギーの悪化因子となっている環境におけるアレルゲンへの対策を怠らないことを、改めて認識させてもらえた教育講演でした。
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- 第48回日本小児アレルギー学会より(その1) from 旭川市小児科【土田こどもクリニック】