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2013年2月 Archive

小児科学会の北海道地方会にて(1):小児喘息、胃腸炎(ロタウイルス、ノロウイルスなど)についての演題


昨日、札幌で小児科医の学会が開催されました。日本小児科学会北海道地方会という、全道の小児科医が集まった学会です。小児喘息や胃腸炎(ノロウイルス、ロタウイルス)、溶連菌感染症、湿疹、薬物誤飲などの演題が発表されていました。

小児喘息の演題は、ステロイド薬の吸入のお薬についてのお話でした。子どもさんで使用できるステロイド剤の吸入の薬は何種類かありますが、今回は1日2回使用のお薬から別の1日1回の使用のお薬に切り替えた結果でした。検査所見ではやや違いがあるものの、効果のほどは同じような結果だということでした。

ノロウイルスやロタウイルスによる胃腸炎の演題は、胃腸炎のときに起こるけいれん発作や脳炎・脳症についてのお話でした。発表された札幌の病院に入院した胃腸炎のお子さんで一番多かったのはロタウイルス胃腸炎で、全体の約半分近くを占めていました。二番目に多かった胃腸炎はノロウイルス胃腸炎約10%近いお子さんでした。胃腸炎で入院されたお子さんの3人に2人はこの2つのウイルス性胃腸炎でした。そしてあまり保護者の方には知られてはいませんが、胃腸炎でけいれんや意識がおかしくなることはそれほど稀ではなく、今回の演題でも入院した20人に1人以上のお子さんで、このような症状があり、治療が必要だったということでした。胃腸炎の時には脱水症状だけではなく、けいれんなどの症状にも気を付けなければならないですね。


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インフルエンザの代わりに溶連菌感染症も流行ってきましたね


 旭川では寒さがまだまだ続いていますが、1月下中旬ころから流行りだしてきたインフルエンザA型の流行もだいぶ治まってきましたが、代わりに最近の外来診療で目立ってきたのが、溶連菌感染症です。インフルエンザと同じく発熱やのどの痛み症状が始まりますが、その後はインフルエンザでは咳や鼻水が多くなってくるのに対し、溶連菌感染症ではあまり目立った咳や鼻水は出てきませんので、症状が出てから何日か経っていますと見分けがつきやすいのですが、症状が出てすぐその日などでは判別がつきにくいこともあります。

中には、発熱と咳と鼻水、そしてのどの痛みで受診され、疑わしいので念のためインフルエンザの検査と溶連菌感染症の検査をした結果、両方の感染症にかかってともに治療が必要な方もいらっしゃいます。

溶連菌感染症は毎年、新学期が始まる暖かくなってきた春先から流行ってくることが多いのですが、今年はこの時期でやや溶連菌感染症の方が多くなってきたようです。感染の拡大を防ぐために、インフルエンザと同じく登校・登園停止などの対処が必要になりますので、お子さんにこのような症状が出てきたときには気を付けてください。

 

旭川ではA型インフルエンザの流行も終わりそうですね

 

 今週に入りまして、インフルエンザの患者さんが激減してきたようです。当クリニックだけではなく、市内の他の小児科の先生方や、近郊の深川、富良野、名寄や遠く釧路、札幌の先生方とのインフルエンザ流行の情報交換でも、多くの先生方が同じような印象を持たれているようです。今年は、成人の方は軽症ながら多くの方が罹ったようですが、子どもさんがたは隔離期間をしっかりと行ったせいか、大きな流行にはならずに済んでいるようですね。

ただし、毎年のことですがA型の流行が過ぎ去っても、その後にB型の流行がやってきますので、今しばらくは高熱の病気には気を付けてください。

もちろん、インフルエンザ予防の手洗い・うがいはこまめにして、外出時などはマスクを着用して防いでくださいね。

 

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札幌の雪まつりに行ってきました

  • Posted by: tsuchida
  • 2013年2月12日 12:08
  • その他


連休を利用して、昨日は札幌で開催されています、大通公園の「雪まつり」に行ってきました。

今年は例年になく天候に恵まれて、人出も多いようでした。夏の「ビアガーデン」、秋の「北海道味覚市」、12月の「ミュンヘンクリスマス市」などここ大通公園では催し物が多いですが、中でも「雪まつり」は最大のイベントですね。冬の北海道に憧れて、外国からの観光客も多く、小雪像も色々な国の方が雪像を作られて、見ていても飽きない会場もありました。

出店も飲食店から土産物店までたくさん出ていましたが、立ち寄るのはやはり食べ物のお店ですね(ヽ(^o^)丿)。北海道の地元の食べ物から、韓国料理、中国・台湾料理、イタリア料理、ドイツ料理、スペイン料理など・・・・。目移りしてしまいましたが、とある会場で旭川からのホルモンラーメンのお店が目に付いたので、早速食べてみました。寒い会場ではやっぱり暖かい食べ物が良いでしたね。

 例年では、この「雪まつり」など冬のイベント(旭川では「冬まつり」も開催されています)が終わると、一斉にインフルエンザがさらに流行しだしますので、皆さん十分注意してください!


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旭川におけるインフルエンザの流行状況


先週に旭川でもインフルエンザ警報が出されましたが、その後のインフルエンザの流行状況はというと、例年よりもインフルエンザを発症したり、学級閉鎖になる学校が少ない印象です。

年末から年明けにかけまして、成人の方のインフルエンザが少し多かったようですが、微熱だったりすぐに熱が下がって咳や倦怠感だけの方も多く、インフルエンザとはっきり診断が出来ずにだらだらと症状が続いている感じです。このような場合、もし軽症でもインフルエンザであれば周囲への感染力が強いので、しっかりと5日間は自宅で安静にしなければならないのですが、その判断が難しいようですね。不十分な安静期間ですぐに仕事や外出をされると、インフルエンザの感染が拡大してゆく危険性が大です。

小児の場合は前回お話ししましたように、登園や登校の出席停止基準が有りますので、この期間をしっかりと自宅安静にしていただけましたら、周囲への感染の拡大を防ぐことが出来、ひいては地域全体でのインフルエンザの大流行も防げそうですね。

 

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インフルエンザの登校・登園停止期間(治療・安静期間)について

小児科の外来も日増しにインフルエンザの方が多くなり旭川市でもインフルエンザ警報が発令されました。

これからしばらくの期間は、手洗い・うがいをしっかりと習慣付けられ、出来れば集団生活やイベントなどの人が集まる場所への外出はなるべく避けたほうが良いでしょうね。

残念ながらインフルエンザにかかった方は、しばらくの期間はほかの方への感染の拡大を防ぐ意味でも自宅での安静・治療が必要になってきます。


昨年春に、文部科学省から出されているこの自宅での安静期間(登校・登園停止期間)の基準が変わりました。

「インフルエンザを発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまでが、インフルエンザの出席停止期になりました。

発熱、咳、鼻水などでインフルエンザが発症した日を0日としますと最短でもそれから5日間は自宅での安静が必要になります。

例えば水曜日に発熱で発症したとしましたらその後5日間になりますので、月曜日まで自宅安静が必要になります。

そのため登園や外出は火曜日以降から可能になります。もし発熱期間が長引いて3~4日間も発熱が続いた場合には

1)     小学生以上でしたら解熱後2日間になりますので、熱が下がった日が日曜日でしたらその後2日間が安静期間になりますので登校開始日は水曜日になります。

2)     小学生以下の幼児の方でしたら解熱後3日間になりますので、同じ日曜日に熱が下がっても安静期間は3日間ですので登園開始日は木曜日になります。



もしインフルエンザにかかってしまったら、この期間はしっかりと自宅で安静にして治療を続けてほかの人への感染を防ぐようにしましょうね。


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