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小児科 Archive
お子さんの薬物誤飲・誤使用に注意!
先週の土曜日は、旭川市の小児科救急当番医でしたが、受診された方の中で「大人用の薬を誤って小さなお子さんに使用した!」とのことで来院された方がいらっしゃいました。
1才のお子さんに成人用の解熱剤(熱さまし)の座薬を間違って使ってしまったのですが、幸いに座薬をお尻に入れてからは半日以上たっていても特に診察上は異常が有りませんでした。
大人用の熱さましですので、小さなお子さんに使用すると中には低体温でショックを起こすこともある薬でした。
そのお子さんは来院時は元気でしたが、大量使用時の他の副作用として肝臓や腎臓に障害を起こすこともあるので、念のため入院できる病院で診てもらうことになりました。
今回の例だけではなく、救急当番や日常の小児科の外来では、お薬を間違って使用したり、お子さんが勝手に近くにあるお薬を飲んでしまって救急で来院される方は、保護者の方が予想されている以上に多いですので、ご家庭でのお薬の管理などをしっかりとしてあげて下さい。
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小児科学会北海道地方会にて(4:子どもの外傷について)
小児科の学会からの最後のお話は、子どもさんの外傷についてです。
子どもさんでも大人でも、外傷は日常の外来診療や救急外来でも多いのですが、
大人と違って子どもさんで気をつけることは、より小さなお子さんでは怪我や外傷・事故による症状の訴えが的確にできないことです。
そのため、最初の診察では軽いと思われた外傷でも、症状の進み方がはっきりしないために、思わぬ事態に進むことも稀ならずあります。
今回の学会での発表では、お子さんの腹部の打撲から、急激に腹痛を訴えて膵炎になり、入院後に集中治療が必要になったお子さんのケースでした。
このお子さんの腹部の打撲は自転車に乗っていて、転んでハンドルがおなかに当たったという状況のようでした。
そんなことで! と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、意外とこのような飛び出た器物(ハンドルや棒など)でのおなかの打撲で肝臓や膵臓に障害を起こして出血し、緊急の処置が必要になるという事態は、外傷や救急医療の現場では頭に入れておかなければならないことと言われています。
小児では、事故や外傷などでは訴えがあまりなく、状況も不明なことも多いため、小さな症状にも気をつけて経過を見てあげることが必要ですね。
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第22回日本外来小児科学会にて(その5):同時接種とワクチン・リスク・コミュニケーション
学会の2日目のセミナーでは、鹿児島大学の西順一郎先生による、「ワクチンの同時接種とワクチン・リスク・コミュニケーション」の講演でした。
最初に日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールを表で示され、早いものでは生後6週目からのロタワクチンから開始するスケジュールと、
生後8週目からの同時接種(ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタワクチン)を前提とした最速のワクチンスケジュールも示して頂きました。
ただしどちらもBCGの集団接種ではスケジュールの調整が困難なため、BCGの個別接種への移行が必要であると話されていました。
旭川市でも来年度からBCGの集団接種から個別接種へと移行する予定ですので、今後は旭川の乳幼児のお子様も同時接種を前提としたワクチンの接種スケジュールが立てやすくなります。
またワクチンの単独接種では、必要なワクチンを全部接種するためには生後6か月までに合わせて全部で15~16回の接種のための受診が必要ですので、かなり大変なことになります。
インフルエンザ菌や肺炎球菌による髄膜炎という重い病気は生後6か月にはもう発病しているお子様も出てくるために、かかる前に接種するワクチンの原則からすると、やはりどうしても同時接種が必要だということになりますね。
日本小児科学会でも、「予防接種の同時接種に対する考え方」において、
- ワクチンは適切な時期に適切な回数を接種することが重要で、
- 有効性については各々のワクチンでのお互いに影響する作用は無く、
- ワクチンの同時接種により重い後遺症や副反応の頻度は多くならず、
- ワクチンの同時接種は日本の子どもたちをワクチンで予防できる病気から守るために必要な医療行為である。
と示されています。
次回は、このセミナーでのお話の中で、「海外における同時接種」と「日本の同時接種に対する不安」というお話をいたします。
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北海道保育園保育協議会理事会・総会より~保育園の感染症・予防接種について
昨日の日曜日に、札幌で開催されました北海道保育園保育協議会の理事会に出席してきました。
保育園児の健康管理、感染症対策、予防接種についての、報告並びに今年度の事業計画と、北海道内の保育園を対象に行われた予防接種推進に対するアンケート結果の報告がありました。
保育園保育協議会は全国的な組織で、北海道ブロックもその一つです。
保育園の保育士の方、園長先生、保育園医、幼児保育・教育の専門家などの人々が集まって、保育園児の健康を守るために、お互いに職種の垣根を越えて、情報交換や勉強会を開催して、より良い保育園児の生活を推進してゆく組織です。
今回も保育園における健康問題について、色々な方から意見が出され、これからの活動を確認しました。
最後に、感染症や予防接種に対してのアンケート結果が報告されました。
北海道全体の地域を対象とし、302か所の保育園から回答が寄せられました。目立つのは、保育園では「感染症の手引き2010」を知っている園が65%位あり、活用しているのは88%と高率でした。
しかし水ぼうそうやおたふくカゼ、溶連菌感染症、ウイルス胃腸炎などの感染症にかかった後の「登園許可証」の利用や休ませる期間の認識が十分でない地域もあり、保育園の保育士の方や保護者の方への、感染症の正しい知識とその活用については、出席者の各理事からも、まだまだ改善の余地が十分にあるとのコメントが多数寄せられ、旭川地区でも、保育園や保護者の方への感染症に対する認識をさらに一層進めなければならないと感じました。
会が終了後、少し寄り道をしてニトリ文化ホールに行き、山下達郎のコンサートを観てきました(*^_^*)
昔懐かしく、楽しんできました。 達郎のアカペラ最高っ!!\(^o^)/
還暦前なのにすごいパワーでしたね。
やはり、ライブはいつ観ても良いなぁ(*´∀`*)
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日本外来小児科学会春季カンファランスに参加してきて(3)
春季カンファランスの午前中の、「診察室の外の子ども達」の2番目の招待講演では、
「子どもの成長を支えるしなやかなネットワークづくりを目指して~学校を支援する各機関に求められていること~」と題して、横浜市教育委員会の主任指導主事の宮生和郎先生が講演されました。
宮生先生は、教育相談や不登校対策に関わられているお仕事を通して、学校生活や子育てに関して保護者や教職員からの相談が増加していること、そしてその解決のためには家庭だけ、学校だけの努力では限界があると話されました。このような状況では、子どもや、家庭や、学校に関わりのあるいろいろな機関(組織)がしなやかなネットワークを作り上げて、連携することが子どもの成長を支える原動力になると強調されていました。
統計からは、不登校やひきこもりは、社会の経済状況が悪化してきた平成8年頃から増加してきており、平成14年以降は横ばいの傾向です。また年齢別で見ると、「中学校1年生のギャップ」や「14歳の壁」と称されるように、この年齢の子ども達から急激に、不登校や引きこもりが増加しているようです。
この年齢は、内面の自分(自分を見つめ直して、自分をよく知ること)と、外向きの自分(家族や友達、先生などの周囲の人々に見せる(付き合う)自分)との間に大きなギャップが出来、そのバランスの悪さから、様々な葛藤を引き起こします。その解決のためには、この葛藤を通して自分自身が成長できるように、周囲の人々は、お子さん自身が自分から歩み始めることが出来るようなサポートをしてあげれらるように配慮し、「子どもたちに接する時には、共に遊び、共に考えるような、一体感がる有る成長過程への心理的援助」の必要性を話されていました。
また、「教育は学業だけではない。そしてお子さんには、何をしてあげるかではなく、一緒になって自己をどのように育てるか(育てることが出来るか)が教育の原点である。」と述べられていた言葉が、強く心に残りました。
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日本外来小児科学会春季カンファランスに参加してきました(2)
カンファランスの午前中の、園・学校保健勉強会では「診察室の外の子ども達~学校の子ども達が抱かえる問題を考える~」をテーマに、3人の方の招待講演が行われました。
招待講演1では、「ある小学校長のつぶやき~小学校現場の教員、子ども、保護者の様子~」と題して、横浜の市立小学校校長の室井克之先生が、今、学校が置かれている現状について話され、疲弊している現場の状況を、校長会のアンケート結果を交えながら講演していただきました。
学習指導要領の改訂により、小学校では算数、国語、外国語などの13教科と、人権、健康、食、環境、安全などの10項目以上の教育的課題、更に学力向上、体力向上などの向上課題などを教える必要があり、その結果、先生も子ども達も、物理的な時間の余裕が無くなったり、放課後の学校の利用停止などにより、「遊べなくなくなった子ども達、遊ばなくなった子ども達」、「遊べなくなった先生、遊ばなくなった先生」が増加しており、それが最近の20年間で特に目立ってきているようでした。
そして、「事件は現場で起こっている。」という、その現場から、様々な問題点を解説していただいた上で、学校を取り巻く環境としての"特別支援教育"や、"幼稚園・保育所・小学校・中学校の連携"、"地域の評価"の現状と、社会の変化の中で、教員も、子どもも、保護者も、みんなが変わってきており、そのミスマッチによる問題点なども強調されていました。
校長先生による、学校の現場からのお話は、われわれ学校医をしている小児科医にとって、改めて現場を知る上で必要なことであり、明日からの学校医としての取り組みへの重要なお話でした。
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日本外来小児科学会春季カンファレンスに参加してきました(1)
今日外来は、今まで多かったインフルエンザの方がほとんど見かけなくなり、代わりに胃腸炎や溶連菌感染症の方が目立つようになってきました。
さて昨日は、横浜で開催された日本外来小児科学会の春季カンファレンスに、当院のスタッフ5名と一緒に参加してきました。
今回は園・学校保健勉強会の開催も一緒でした。
午前中の園・学校保健勉強会では、最初に東日本大震災の被災地である岩手県の、みうら小児科の三浦先生から、「グリーフケアキャンプに参加して~被災地の子どもたちとともに~」と題して、岩手県被災地の子供たちが元気になるよう、悲しみを乗り越える一助となるよう、諸団体と協働して行なった「野外体験活動」について報告して頂きました。
"グリーフケア"とは、大切な人を亡くし、大きな悲しみに襲われている人に対するサポートのことです。
震災のことを忘れ、「素晴らしい仲間」「生きる力」「希望」を実感できるよう、「笑顔で楽しい思い出」を得る場所と時間となるよう、活動されました。
その話の中で、被災地のお子さんは過度にはしゃいだり、人と接触したがるなど、年令に合わない行動が目立ったそうです。
やはり震災後の心の傷が残っており、その解決のために、「とにかく接する」、「一緒に遊ぶ」、「笑顔を絶やさずに接する」ことの重要性を話されていました。
多くの震災の写真とともに、それを乗り越えようとする子供たちと周囲の人々の暖かいサポートに胸が打たれました。
まだまだ震災は終わってはいないことを痛感しました。
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新年度が始まりましたね
今日から新年度ですね。新たな気持ちで新学期を楽しみにしているお子様も多いことでしょう。
昨日は4月1日の日曜日救急当番医でした。エイプリルフールのせいでも無いのでしょうが、新年度そうそう、小雪が舞い散る寒い日曜日でしたので、救急外来で受診された患者さんの数も、この時期にしては珍しく少なく、120名前後の患者さんの数でした。
やはりインフルエンザが終息気味ということもあり、一時期の流行時期に見られたような外来の混乱は無くなってきたようです。
お子様のはやり病いも、学校や幼稚園がお休みに入りますと流行が下火になりますので、しばらくは落ち着いた外来の感じになりそうです。
ただ、そうはいっても、昨日の救急外来では、まだB型インフルエンザによる発熱の方も、少なからずいらっしゃいましたが、この時期にインフルエンザに罹りますと、出席停止の時期が入学式や始業式にかかってしまい、新学期そうそう出席できませんので気をつけてくださいね。
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北海道の小児科の学会にて:溶連菌感染症の重症例について
昨日の日曜日(3月11日)に旭川で、北海道の小児科医の学会がありました。
感染症や、神経の病気、成長の異常、食物アレルギーの治療、心臓の病気、事故などの演題の発表がありましたが、目に付いたのが、重症の溶連菌感染症の演題でした。
溶連菌感染症は子供さんの、のどのばい菌による病気(細菌感染症と言われます)の中で一番多い病気で、小児科の外来の中でも、発熱やのどの痛みなどで受診される時にはポピュラーな病気ですが、この細菌による重症の病気の報告が相次ぎました。
一般的にはこの細菌の感染症にかかっても、発熱やのどの痛みなどで受診され、診断後抗生物質を使えば、2~3日くらいで症状も良くなり、決められた日数の抗生物質を飲めば、ほとんどの方が治る病気ですが、今回の報告では、この細菌が体内に入り、意識障害や血圧低下などのショック症状になって 集中治療 という治療のため長期の入院が必要になったり、腕や足が細菌で腫れて外科的な処置が必要になったり、骨にもばい菌が入り数週間の抗生剤の治療が必要な報告がありました。
また、注意しなければならない例として、3か月のお子さんの報告があり、家族の方がそのばい菌を持っていたため小さなお子さんにうつってしまった家族内感染の例もありましたので、お母さんやお父さんの症状にも注意しなければならないということを改めて強く感じました。
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地域の小児医療はどのようにして、守られたか?「地域医療再生へのアクション」
- 2012年2月13日 14:21
- 小児科
2月11日(土)に札幌で開催されました、セミナーに参加してきました。
メインテーマは、「地域医療再生へのアクション」でした。
一人目の講師は、新聞やテレビの報道でも全国的に有名になられた、兵庫県立柏原病院小児科の和久先生です。
兵庫県にある丹波市の柏原病院というだけではご存じない方も多いかもしれませんが、平成20年に地域の小児医療が、時間外の救急外来受診の増加や医師不足のため、地域の小児科の医師がいなくなる医療崩壊の危機感から、住民のお母さん方が小児医療の存続を訴えて署名活動され、なんと住民の8割近くの署名を集めて県庁に要望した出来事です。
「丹波の小児医療再生物語」として話題になり、当時の舛添厚労省大臣も関心を示し、全国紙の新聞や「女性自身」などの雑誌や週刊誌、子育ての書籍や単行本などでも取り上げられ、ドキュメンタリードラマになって全国で放映されました。
一部「コンビ二受診」と称される時間外の救急患者さんの増加や医師派遣の医局システムの崩壊による医師不足などで、柏原病院や近隣の小児医療が次々と崩壊し、残された少数の小児科医が日々の診療と小児救急医療に頑張るも次々と疲弊し、講演していただいた和久先生もその絶望感から一時病院を辞める事を決意されたそうでした。
しかしながらその時に地元の「丹波新聞」の足立記者が「柏原病院パンク寸前」と題して丹波の小児地域医療の崩壊を報道し、記者の呼びかけによるお母さん方と小児科医師との座談会が開催されました。
これにより小児科医などの医療者と地域住民とのギャップを埋めるため、マスコミなどの報道者が第3者として介入し、小児科医師の過酷な勤務実態を住民の方に知ってもらうことに成功し、お母さん方の「小児科を守る会」の署名活動から、"丹波の母親達を本気にさせ、お母さん達が地域医療の主語になった。"そうです。
このお母さん方は、今でも全国各地での講演会や「ママのおしゃべり救急箱」という同世代のママ向けの勉強会を開催しているとうことです。
産科で扱うお産という「医療の不確実性」(お産は決して安全なものばかりではない)の実態を知らせ、住民(患者)と医療者との両者の希望の総和という解決点を見出してゆこうとする姿に、地域医療の再生という姿を見ました。
今回はこの両者の間に第3者として有効に介入した大きな因子として、丹波新聞の記者の行動も非常に重要だと思われました。
二人目の講師は、札幌市清田区の整形外科病院部長の相木先生でした。
相木先生は女性医師の立場から「女性医師の仕事と子育て」と題して、現在置かれている女性医師の一般的な立場や考え方、ご自分自身の経験談などを織り交ぜて、講演していただきました。
ちょうど今日2月13日の月曜日で今年の医師国家試験が終了しましたが、昨年の医師国家試験の合格者の3分の1は女性の方です。
この傾向はこれからも続き、医師の3人に1人以上は自分の出産そして自分たちの子育てに関わらなければならないことになります。
医師の世界でも仕事と出産・育児の両立は一般社会と同じように難しいものがありますので、当然休職・離職の可能性も出てきますが、それを回避するために、女性医師の支援について医局のバックアップや女性医師再教育センターの活用など色々と話して頂きました。
ご自身の体験談として、・何故、仕事に復帰したのか? ・仕事のスタンス、 ・仕事復帰して感じたこと、 ・いろんな仕事のスタイルがある、 ・どうしたら無理せず仕事を続けられるか、 ・高齢出産について、などの点について色々と述べられていました。
会場には医学生の方も来られていましたが、特に女子医学生の姿が多く見られ、その女子医学生から女性医師への支援体制について、また卒業して診療科を選ぶときの参考点などの質問がありました。
それに対してのお答えは、「迷った時はこれだけはゆずれないこと、まず一番やりたいことをすることに決めたら良いと思います。」と述べられ、先輩方の参考意見として、「私が仕事を続けてこられたのは、家族の協力のお陰ではありますが、最大の理由はOO科医(自分の診療科)の仕事が面白くて、やりがいを感じていたからに他なりません。」ということを述べられ、このことは女性・男性にかかわらず非常に重要なことですので、強く共感しました。
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乳幼児健診、予防接種、子育て支援についての旭川市との懇談
- 2012年2月 2日 17:04
- 小児科
先週の水曜日(1月25日)に旭川市役所において、旭川小児科医会会長と共に、子育て支援部、子育て支援課、母子保健係の方々と、約2時間超にわたり懇談を持ちました。
内容は
1)4ヶ月健診、1歳6ヶ月健診、3歳児健診などの旭川市の乳幼児健診への応援体制について。
2)BCG、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、三種混合ワクチン、麻疹風疹ワクチンなどの予防接種の進め方と、保護者の方へのお知らせについて。
3)赤ちゃん訪問、子育て支援、幼児相談などの母子保健への自治体と小児科医とのお互いの協力について。
そして、最近全国でも問題になっております
4)旭川の小児の休日・時間外救急当番医体制が、崩壊の一歩手前の危機的状況である現実と、それを回避すべく、今後より良い小児救急医療を維持するための小児医療体制の維持について。
などについて意見交換が行われました。
お互いに人員的な不足、財政的な不足、将来的な業務の過剰な増加などの問題を抱えて、毎年のように頭を悩ませていますが、より良い母子保健環境や乳幼児・小児医療のために、今回市役所という行政と、旭川小児科医会という小児医療の現場が、顔を合わせてひとつのテーブルを囲んで、色々と意見を交換できたのは非常に良いことだと思います。
すぐには結論が出ない問題ばかりですが、今回のような話し合いを更にどんどんと回数を重ねることにより、お互いの距離感も縮まり、小児医療に対する相互の認識のズレもなくなって、旭川市の子供たちへの良い医療が提供できるのでは、という期待感を抱かせる懇談でした。
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インフルエンザとマイコプラズマ感染症のシンポジウムに参加してきて
先週の土曜日(1月7日)に、東京で開催されましたインフルエンザ感染症とマイコプラズマ感染症のシンポジウムに参加して来ました。
インフルエンザ感染症の講演では、インフルエンザワクチンの効能や効果、新しい治療薬を含めた治療戦略、などの話がありましたが、興味が惹かれたのは、徳島大学の先生が、飲みくすりや吸入のインフルエンザの治療薬を使用すると、未使用の方に比べて治癒後のインフルエンザウイルスに対する抗体の上がり方が少ないということでした。
言い換えれば、早期の治療薬の使用でインフルエンザ感染症の症状は早めに良くなるものの、免疫は付きづらいとのことでした。
そのため、今後治療薬を使用してもさらにその後のインフルエンザウイルスに対する免疫もしっかり付くような治療戦略が必要であるというお話でした。
また、今後の治療薬として、インフルエンザウイルスのみならず、他の数種類の重篤なウイルス感染症に有効な開発中の新薬の話題もありましたが、これが使用出来るようになるとさらにウイルス感染症の明るい話題になると思われます。
マイコプラズマ感染症では、札幌の徳洲会病院の先生が、最近話題のマクロライド系の抗生剤に耐性(薬が効きづらい)のマイコプラズマ感染症について講演をされていました。
確かに最近になり、耐性のマイコプラズマ感染症が多くはなったものの、その増殖の力は弱く、耐性であってもマクロライド系というこれまでの薬を使用すると、マイコプラズマという細菌を殺す力は弱くても、この薬の炎症を抑える力により、肺炎やほかの症状を改善させることがよくあるので、マクロライド系の薬が耐性だからといって、改めて新薬などの他の薬を多く使うような状況にはしない方が良いだろうということでした。
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明けましておめでとうございます。
- 2012年1月 6日 14:40
- 小児科
明けましておめでとうございます。
昨年は、いろいろと大変な年でしたが、今年は是非良い年でありたいですね。みなさんのお力で、是非良い年にしましょう!
昨年の仕事納めは、12月30日の年末休日救急当番医でしたが、今年の当番医は例年より少し時間が長くなり、朝の9時から夜の10時までの13時間の診療でした。
半日以上働き詰めの事務・看護スタッフのみんな、お疲れ様でした。
日中から夜間の時間を通して、約200人近い患者さんが受診されましたが、幸い今年はインフルエンザの患者さんはほとんど見かけず、発熱や胃腸炎の患者さんが多かったようですね。
中には高熱や嘔吐などで食事や水分もあまり取れない乳幼児のお子さんも受診されましたので、点滴などの処置が必要な方もいらっしゃいましたが、例年に比較すると、やや落ち着いていたような年末の救急当番医でした。
それでも、年の瀬の慌ただしい時間を控えて、保護者の方の心配も通常の救急当番医の時に受診される時以上に増していましたので、事務や看護スタッフによる、病気のお子さんへの家庭でのケアや注意事項の説明の時間が多くなっていました。
やはり休診日が続くことや大晦日・お正月を控えていることで、保護者の方自身も気持ちが落ち着かないこともあったようですが、スタッフの説明や家庭での病気や食事への指導のお話が少しでも役立って、みなさんのお力になっているようでしたら嬉しいですね。
今日、5日は仕事始めでしたが、重症の方の受診も少なく、お子さん方にとっても保護者の方にとっても、今年はやや明るいお正月を迎えられているかな、というような感じの年明けでした。この調子で今年一年、穏やかな明るい年でありますように・・・。
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乳幼児のインフルエンザ
乳幼児や高齢者で新型インフルエンザの重症化が発生しやすいと言われています。
特に乳幼児に関しては、重い脳障害などの危険性もありとても怖いです。
脳症などは欧米ではあまり見られず日本で多く見られます。
はっきりとした原因はわかっていません。
発症年齢のピークは1歳です。
今のところ乳児期早期での発症報告はありません。
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小児気管支喘息
では、同じ喘息ですが成人と小児では違うのでしょうか?基本的な症状や気管支の状態は同じですが、成人に比べて小児ではアレルギーの関与が大きいこと、乳幼児などの小さいお子さんでは症状がはっきりしないので喘息の診断に時間がかかること、慢性化することもありますが大部分はしっかり治療すれば症状が無い時期(寛解といいます)が長期間続く事などが大きく違います。
病院・医院名 土田こどもクリニック
診療科目 小児科,アレルギー科
診療受付日時 月・火・木・金 8:45〜12:00 14:00〜17:15
水 8:45〜11:30
土 8:45〜13:00
※予防接種は、毎日行っております。
健診は、月曜日から金曜日で行っております。
【栄養相談:第1・第3金曜日】
14:00〜15:30
【健診・予防接種優先:毎週火・金曜日】
14:00〜15:00
(優先の受付 13:30〜14:30)
火曜日、金曜日は、午後の一般診療は15時からの予定となりますが、午前の診療終了時間、また予防接種・健診の方の人数により、開始時間が前後する場合がございます。
休診日 日・祝日
診療予約 日本脳炎、B型肝炎の予防接種は予約が必要です。
入院設備 無し
所在地 北海道旭川市旭町2条10丁目128-50
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電話・FAX 電話: 0166-55-0202
FAX: 0166-55-0012
連絡方法 上記にお電話・FAX下さい。
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