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乳幼児やおなかの赤ちゃんの受動喫煙について

先週の土曜日に、旭川医科大学小児科の同門会の講演会があり、以下の講演を聞いてきました。


演題:「家庭内喫煙による乳幼児の受動喫煙」

講師:札幌市保健福祉局保健所長 矢野 公一先生


内容は、妊娠中の喫煙が、いかにおなかの赤ちゃんに影響するか。また、家庭内の喫煙でお母さんやお父さんが喫煙していると、同居しているお子さんの受けるタバコの影響(たばこを吸っていない人にも影響を与える"受動喫煙"といいます)について、講演して頂きました。

妊娠中のお母さんがタバコを吸うと、ニコチンや一酸化炭素の影響でおなかの赤ちゃんに十分な栄養や酸素が届かなくなり、流産のリスクが高い人では2倍くらいになり、早産のリスクも高い人では6倍くらいになるそうです。また、1日10本以上喫煙するお母さんから生まれてくる赤ちゃんの体重は平均して450gくらい小さく生まれてきます。

また、出産後のお父さんやお母さんの喫煙は、あかちゃんの成長や健康に悪い影響があります。喫煙しているお母さんの母乳には、お母さんの血液中の約3倍に濃縮されたニコチンンが含まれています。お母さんが喫煙していなくても、お父さんや同居の家族の方が喫煙していると、お子さんの病気の発生率が高くなり、気管支喘息は約2倍、中耳炎は約1.5倍、肺炎・気管支炎も約2倍病気にかかりやすくなります。そして、ワクチン後の突然死で話題になりました、乳幼児突然死症候群(SIDS)の発生率は、両親とも喫煙している家族では約5倍も高くなるそうです。

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