- 2011年9月 9日 09:16
- 学会の報告
第21回日本外来小児科学会に参加してきて(その2)
1日目の午後の部門では、「何に気づき、どのように学ぶか」というシンポジウムを聞いてきました。
1番目の演題では、「総合小児科医を育てる」と題して、国立成育医療研究センター総合診療部の阪井医師から、人の能力は、一定の容積を持つものではなく、もっと柔軟性のあるもので、固定された観念を持つのではなく、様々の視点で見てゆくことが必要であること。
また、その人がどんな病気になっているのかということが重要ではなく、どんな人が病気になっているのかを考えることが重要であるということ。
そして生理学の重要性を話されていました。
2番目の演題では、「外来診療の質の向上のために」と題して、東京都の崎山小児科の崎山医師が、小児科医の小児科医による小児科医のための教育を、もっと充実させる必要があり、まれな疾患も適切に診断できる診療技術を持っているか?
日常的に行っている治療は本当に正しいのか?などについて、同僚評価する教育が求められていると講演され、まれではあるが、見逃してはいけない病気として、
し・・・・・・心筋炎、心筋症など
の・・・・・・脳炎、脳症など
あ・・・・・・アッペ(虫垂炎(俗にいう盲腸)
い・・・・・・イレウス(腸閉塞)
ず・・・・・・髄膜炎
に・・・・・・妊娠
がい・・・・・喉頭蓋炎(細菌性クループ)
とう・・・・・糖尿病
を指摘していました。
3番目の演題では、「小児科外来看護の気づきと工夫、そして発展のために」と題して、兵庫県のくまがいこどもクリニックの朝賀看護師が、診療の効率化と患者さんの満足のために何ができるかを小児科外来看護師の立場から考え実践してきたことを紹介されました。
具体的には、新人教育のマニュアル作成が新人看護師のためだけではなく、看護師全体の業務の統一が図られ、看護師間での意思疎通がスムーズになったこと。
看護師の視点にもとづいた病気やホームケアのリーフレットを作成し、保護者へのケアの説明時間の短縮と、看護の質の均一化が図られたことを話されていました。
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