- 2012年11月 9日 16:50
- 予防接種
今回は、三種混合ワクチン(DPT:ジフテリア、百日咳、破傷風)、BCG、についてのお話です。
三種混合ワクチンの中で最も重要なのは百日咳の予防です。ジフテリアは日本ではほとんど見かけられなくなりましたし、破傷風はまれな病気になってきましたが、百日咳は今でも多い病気です。
特に最近は成人の百日咳の方が多くなり、小流行もときどき見かけられ、お母さん・お父さんからお子さんへの百日咳の伝染もしばしばあります。「成人の方は風が少し長引いているのかな?」程度の症状ですが、生後3~6か月の小さな赤ちゃんでは重症化しやすく、肺炎や脳症という思い病気になることもありますので、三種混合ワクチンは生後3か月になったらすぐに接種を開始してください。
1歳までに3回の接種を完了する必要があります。アメリカなどでは生後間もない小さな赤ちゃんの百日咳を予防するために、妊婦さんにも百日咳を含んだ予防接種をするような動きがあるくらいです。
また、学童や青少年、成人の百日咳を減らすためにDTワクチン(ジフテリア、破傷風の2種混合ワクチン:現在小学校6年生で接種しています)を新しくDPTワクチンを減量して接種して小児期以降の百日咳を予防する試みも考えられています。ジフテリアも破傷風も小児期ではほとんど発生がありまんが、破傷風は成人での発症も多くジフテリアは輸入での流行も懸念されていますので、2種類とも小児期を過ぎたところでの追加の接種が必要ですね。
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